千葉県成田市のジュニアオーケストラで活動する高校生ヴァイオリニスト達が団内に地域探究チームを立ち上げ、小中高校生12名の音楽家とともに災害医療、地域防災、文化振興への音楽を通じて貢献しようと活動してきた。本年度は成田赤十字病院や成田高等学校と連携し、災害医療サイクルにおける音楽の貢献価値を探究している。地域に発生した過去の災害記憶を伝承していくための「防災音楽てんでんこ」の開発、気象データから災害音楽を自動生成するための処理プログラム作成、成田地域版の独自緊急地震速報チャイム音の設計・演奏、被災者へ心の癒しを届けるための1/f揺らぎを含む海洋音楽の設計など、音楽を通じた地域防災活動を展開したものである。また、これらの地域活動の成果を防災教育学会や日本赤十字看護学会に発表し、更に取り組みの完成度を高めるべく専門家の評価・指導を仰いでいる。